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歯が動く仕組み

みなさんこんにちは。

中延昭和通り歯科の歯科衛生士です。 今日は歯の動く仕組みについてです。

歯の構造

歯は、歯冠、歯根、歯髄、歯周膜などの部分から成り立っています。歯冠は口の中に見える部分で、歯根は歯槽骨に埋まっている部分です。歯は歯根を通じて歯槽骨にしっかりと固定されており、歯槽骨は歯を支える大切な骨です。

また、歯と歯槽骨をつなぐ「歯周膜」という柔らかい組織もあり、この歯周膜が歯が動く仕組みの中心的な役割を担っています。

歯が動くために必要な圧力

歯が動くメカニズムの基本は「圧力」にあります。歯に圧力をかけることで、歯を支える歯周膜や歯槽骨が変化し、歯が動くのです。

例えば、矯正治療では歯に小さな力を継続的に加えることで、歯が少しずつ動いていきます。この圧力は、歯を理想的な位置に導くために使われ、通常は数週間、数ヶ月といった時間をかけて調整します。

歯周膜の役割と反応

歯周膜は歯根を歯槽骨とつなぐ組織で、弾力性があり、圧力に対して敏感に反応します。矯正器具や外的な力が加わると、この歯周膜が圧縮されたり引き伸ばされたりします。

圧力がかかる側の歯周膜は圧縮され、逆に圧力がかからない側は引き伸ばされます。この過程で、歯周膜が周囲の骨に変化を促し、歯の位置が動きます。

骨吸収と骨形成

歯に圧力がかかると、その圧力を受けて歯槽骨に変化が起こります。圧力がかかる方向では「骨吸収」が起こり、歯槽骨が少しずつ溶けていきます。

これは、骨を支える細胞が骨を溶かすためです。反対に、圧力がかからない方向では、新しい骨が作られます。これを「骨形成」と言い、骨を補充するために新しい骨が作られ、歯はその方向に移動します。
この骨の変化は非常に遅く、数週間から数ヶ月かけて少しずつ進行します。

矯正治療での歯の移動

矯正治療では、歯に適切な圧力を継続的に加えることで、歯を移動させます。矯正器具(ワイヤーやブラケット)などを使って歯に力をかけ、歯周膜や歯槽骨を調整していきます。

この過程では、圧力をかけすぎると歯や骨にダメージを与えてしまう可能性があるため、少しずつ力を加えていきます。また、歯の動きには個人差があり、骨の強さや歯の状態によって動くスピードも異なります。

歯が動く速度

歯が動く速度は急激ではなく、時間をかけて少しずつ移動します。通常、矯正治療で歯を動かす速度は1ヶ月に1ミリメートル程度と言われています。

急激に力を加えると、歯根が吸収されたり、歯周組織にダメージを与える恐れがあるため、慎重に力を加えていく必要があります。また、骨が変化するプロセスも時間がかかるため、歯の移動には根気が必要です。

まとめ

歯が動く仕組みは、歯に圧力をかけることで歯周膜や歯槽骨に変化をもたらし、骨が吸収されたり形成されたりする過程によって、歯が新しい位置に移動するというものです。

このメカニズムは、矯正治療やその他の歯科治療において活用されており、歯を理想的な位置に調整するために重要な役割を果たしています。
歯の移動は慎重に行われるべきであり、正しい力で時間をかけて進めることが、歯の健康を保ちながら移動させるためには欠かせません。

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